絶版のお詫びと注意喚起
『基本にカエル英語の本』という本をご存知でしょうか。
10年間、売れ続けて、ロングセラー!
10万部突破しました。
まだ売れていますが、出版契約は終了、絶版になります。
「でも、書店で『基本にカエル英語の本』を見たぞ?」
そう思われるかもしれません。
わたしの著作である『基本にカエル英語の本』は在庫がなくなり次第、もう販売されることはありません。
が、わたしは一切関与していない『基本にカエル英語の本』は出版されています。
「ややこしい!」「どういことなんだ?」という声をいただいたので、その経緯を公開したいと思います。
ややこしいので、わたしの著作は「3冊シリーズ」、今書店にあるものは「新シリーズ」とします。
※今、書店にある『基本にカエル英語の本』は、ネットで口コミが広がっている『基本にカエル英語の本』とは別物です。間違って購入しないでください。
3冊シリーズの成り立ち
・タイトル
「タイトルが良ければ本は売れる」とまで言われています。タイトルは重要なので、通常は出版社がタイトルを決めます。が、『基本にカエル英語の本』というタイトルは、わたしが決めました。
・カエルのキャラ
キャラが好評を博しました。そのキャラはわたしが決めました。
・本の構成
わたしの原稿そのものです
・本の内容、目次など
もちろん、わたしが決めました
本の内容はもちろん、3冊シリーズに関してはわたしが重要なところにかなり関与している、ということがわかると思います。
※ほかにもありますが、割愛しています
通常の本とはちがうと言いたいわけですね。
3冊シリーズが売れた理由
・当時、出版社の営業力はなかった
漫画の場合、「編集者によるアドバイスで売れた」「出版社が作りあげた週刊誌に掲載したからこそ売れた」があるそうです。
が、『基本にカエル英語の本』はちがいます
当時、『基本にカエル英語の本』の版元であるスリーエーネットワークには、英語の本のヒット作がなく、書店に営業をかけても本をあまり置いてもらえない状況だったそうです(当時、そう説明されました)
・運営サイトとメルマガは人気を博す!
「読者の声を聞いて、サイトを改善」で、読者と一緒にサイトを作り上げてきました。そのおかげか、当時、かなりのアクセス数がありました。関連メルマガも数千部ありました。
・ファンの口コミがスゴイ!
本を出したら、ファンになったかたたちが、「可愛いイラスト!」「わかりやすい!」とブログなどで紹介してくれました。その数がすごい!
つまり、出版社が3冊シリーズを売ったわけではなく、本が売れたのは運営サイトやメルマガ、何より「ファン」の力だったと思います。
「編集者が本の内容にアドバイスしたから、ファンができた。それは出版社の力のおかげでもある」と思います。
が、前述の通り、そのようなことも一切ありませんでした。
空白の10年に何があったのか?
『基本にカエル英語の本』は読者の感想の数が凄かったです。
「次回作を!」という声もいただいていました。
「続編を読みたい」ということなので、わたしは出版社に次回作の提案をしました。またシリーズとしての展開も提案しました。
しかし、すべて断られました。
それでも10年間、ファンの声に応えるべく、諦めずに提案し続けました。
無駄な努力だったわけですが…。
その間、ほかの出版社から「同じような本を出してほしい」というお誘いもありました。
が、出版社への義理を通すためにすべて断り、かつ、『基本にカエル英語の本』の続編の企画を10年間、温めていました。
※わたしの著作を読めば「解説手法がちがう」などとわかると思います。同じような本は書かない主義です。
何より10年間、わたしは『基本にカエル英語の本』の名前を広げるべく、運営サイトやメルマガで宣伝し続けました。メルマガは1万部ほとあります。アプリも「10周年ということで盛り上げて1冊でも多く売るぞ!」という想いで、無償で作りました。
ちなみに、版元は3冊シリーズのヒット後、「あのカエルの本の出版社ね」ということで、英語の本をかなり売りやすくなったそうです(これは編集者からの話しです)
10年後、信じられない出来事が!
発刊から、10年。
イラストレーターの許諾なし、わたしを外した新シリーズが出版されました。
詳細は書けませんが(事情を察してください!)、つぎのようなことが起こりました。
・『基本にカエル英語の本』というタイトルなのに、イラストレーターの許諾を得ず、キャラを勝手に変更
・本の根幹となる部分を作り、10年間、努力し続けた、わたしも無視!
そういう新シリーズを作り、次々に展開!
・しかも、「続編」のように宣伝!
・「間違って購入するひとがでる可能性がある。経緯を公開するべき。正確な内容を公開したいから事実確認を!」「すでに多数のファンが3冊シリーズを宣伝している → 新シリーズは全く別物の本。間違って購入するひとが出る」などとメールしましたが、「合法だ!」の一点張り!
・「話し合いたい」と言うのでその場にいっても、何も進展はありませんでした。
信じられませんね。
本は誰のもの?
『バカの壁』は大ヒットしました。
経緯は知りませんが、タイトルは出版社が決めたのではないでしょうか。
しかし、出版社は、たとえ合法であったとしても、作家の許可を得ず、作家を変えて『続・バカの壁』『バカの壁 入門編』などと展開しません。
そういう例があるのかもしれませんが、少なくともわたしは知りません。
本は誰のものでしょうか?
いろいろと書いてきましたが、わたしは「ファン」「作家」「イラストレーターやデザイナー」「出版社」みんなのものだと思っております。ファン、作家、イラストレーターを無視して、「出版社のものだ!」と言われたので、それに反応して「ファンとわたし、イラストレーター!」と主張しているだけです。
別の本なので、間違って買わないでください!
長々と書いてきましたが、わたしが主張したいのは以下です。
別の本なので、間違って買わないでください! すでに『基本にカエル英語の本』という名前は浸透しています。間違って購入する被害者が出ないように、このページを広めてください!
「3冊シリーズで英語ができるようになった! ブログで記事にしよう!」などとファンのかたが記事にしてくれています。
が、その記事を読んだかたが本を買ったら別の本だった…。
そういうファンの気持ちを踏みにじるような真似は避けなければなりません!
なぜ、わたしとイラストレーターが外されたのか?
なぜ、わたしとイラストレーターが外されたのか?
理由は不明です。
出版社にお聞き下さい。
最後に
3冊シリーズは、10年間、中古本の価格は下がり切っていません。このような状況で絶版にすると、中古本の価格が高騰してファンに迷惑がかかるかもしれないな、とは思いました。
が、どうしても許すことができず、絶版にしてしまいました。
もう、わたしからは、「『基本にカエル英語の本』という名の別の本。間違って購入しないでください」としか言えません。
間違って購入するひとが出ないように、この記事のURLを誰かに転送していただければ幸いです。
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